海外でバイリンガル子育てに奮闘されているママ・パパ、「そろそろひらがなを教えなきゃ」とお考えですか?
海外でバイリンガル子育てをしていて一番悩ましいのは、継続的に日本語能力を高めてあげることですよね。近くに日本人コミュニティや補習校などがあればまだ救われますが、そうでなければ全てはあなた一人の肩に掛かっています。
子どもにひらがなを教えてあげたいけど、どこから始めてれば良いの?どんな教材を使えばいいの?お金はかかる?など考えだすとキリがありませんね。
でも、大丈夫。周りにバイリンガル環境がなくても、バイリンガルに育てることは可能です。
本記事では、イタリアの地方都市で、日伊英のトリリンガルを育てるひじりが、
『低予算で、未就学児にひらがなを教える方法』
を伝授します。
ひらがなの読み方を無理なく教える方法
読み聞かせで文字を身近な存在にする(0歳〜)
ある研究では、就学前に週4回読み聞かせをした子どもとそうでない子どもは、小学校に上がるときには読解力に一年の差が出ると言われています。
読み聞かせは:
・集中して聞く力
・考える力
・想像する力
・予測する力
を育てることができる最高の知育ツールですが、同時に文字も覚えることができます。
「文章を指でたどりながら読む」と、音と文字とを関連づけてあげられるので、無意識のうちに視覚でひらがながインプットされます。
その際、文字数の少ない絵本を繰り返し読むと効果的です。
かがくいひろしさんの「だるまさん」シリーズは、楽しいだけでなく、同じひらがながなんども繰り返し登場するので特におすすめです。
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もう一つおすすめなのは、子ども向けの雑誌です。娘はアンパンマンが好きだったので、小学館の『めばえ』を買っていました。もちろん、海外から取り寄せると送料の方が高くつくのでしません。それに、毎月買うほどのものでもありません(ぶっちゃけ)。
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年一回の帰省の時に1冊買って、1年間大切に使います。
広告が多いですが、それも子どもにとっては日本の情報源。しつけや童話などのお話や、ちょっとしたお勉強のページもあります。何よりも、かわいいキャラクターだらけなので、子どものテンションが上がり、日本好き好きモードにしてくれます。
加えて、付録のおもちゃやDVDが意外と使えるんですよ。日本製だけあって、組み立て付録は作りごたえがあるし、季節に関連した内容が多いので、日本の文化を感じることができます。DVDもひらがなや数字を学んだり、お話を聞いたり、きちんと作り込まれていて見ていても安心です。
娘は4年くらい前の「めばえ」の付録のおもちゃ、未だ持ってるので、ものによっては耐久性もり。笑
そして最後に、「もう飽きた!」となったら、切り刻みます!
子どもはハサミで切って遊ぶの好きですよね。大好きだった雑誌を切る。何気に興奮します。アンパンマンを切り抜いたり、ひらがなを切り抜いて子どもの名前をコラージュしたり、1冊しか持ってないからこそ、大切に読むし、無駄なく遊べ、余裕で元が取れます。
入浴タイムを活用する(3歳ごろ〜)
実家に帰省したときに、姪っ子がお風呂にカタカナ表を貼っていたのが便利そうだったので、私もひらがな表を買って帰り、自宅のシャワー室に貼っていました。
シャワー中、娘と知ってるひらがなを当てっこしたり、曇ったシャワーガラスにひらがなを真似て書いてみたり、隙間時間をうまく活用できるので忙しいママにもおすすめです。
ひらがなに興味を示さず、挿し絵の批評をしているだけのこともありましたが、それはそれで良しです。無理強いしないのが鉄則です。
実は、お値段のそこそこする素敵なひらがな本も持っていましたが、我が家は、数百円のお風呂のひらがな表の方が何倍も利用価値がありました。(100円ショップにも売っています。)
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いつもノートを持ち歩く(2歳半ごろ〜)
これは今でもやっていますが、出かけるときは必ずノートとペンを持って出かけます。
電車の待ち時間、レストランの待ち時間、そういった隙間時間にノートを広げ、好きなことを書きあいっこします。隙間時間にスマホアプリを見せる人もいますが、子どもの年齢が小さければ小さいほどアプリで何かを習得する効果は薄いと思います。
それに、親子のコミュニケーションほど子どもの心を育むものはありません、普段仕事でたっぷり時間が取れないママやパパなら、なおさら隙間時間は親子のコミュニケーションの場にするべきです。
何も難しいことをする必要はありません。子どもに「絵を描いて」と頼まれたら描いてやり、その下にひらがなで名前を表記するなど、ひらがな環境を追加してあげるだけでOKです。
子どもは自然と「ママは日本語で話すけど、字も日本語なんだ」と認識していきます(徹底したOPOL環境)。そのうち、お子さんもママを真似して自分の絵の横にひらがなを書いたりすると思います。
ひらがなの書き方を無理なく教える方法
遊び感覚でたくさん書かせる(3歳ごろ〜)
先に書いた通り、読み聞かせや隙間時間でひらがなの読み方を習得することはさほど難しいことではありません。
でも、『書く』となると話は別です。
ある程度手を動かして練習しなければ習得できません。小学校でも1年生の最初はひたすらノートにひらがなを書かされますよね。やっぱりあれくらいは書かないと覚えられないと思います。
お気に入りのキャラクターとひらがなを勉強できるワークブックはモチベーションがアップするのでおすすめです。娘はアンパンマンのワークブックを喜んでやっていました。
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日本の書籍が手に入らない場合は、無料の学習プリントもいいですよ。最近のものは作り込まれているのでやる気をそそります。
おすすめは、「ちびむすドリル」と「プリントキッズ」です。
「ちびむすドリル」はコンテンツが豊富でなぞなぞなどもあります。「プリントキッズ」はイラストがカラフルでかわいいです。こんなに充実していて、無料だなんて海外でバイリンガル子育てに奮闘する私としては、感謝の一言に尽きます。
あと、もう一つ有効な方法は、『お手紙交換ごっこ』です。
年中さんくらいになったら、何かしら文字っぽいものが書けるようになってくると思うので、そうなったらチャンスです。
お子さんの知ってそうなひらがなと絵で質問形式のお手紙を書きます。例えば「〇〇ちゃん、おやつたべる?」など、一行の簡単なお手紙です。お子さんは自分宛に届いた手紙に興奮するでしょうし、きっと「ママの手紙にお返事したい!」と俄然張り切って何か書いてくれると思います。
返事はひらがなではく、現地語かもしれませんし、絵かもしれません。でも、がっかりしないでください。ママのひらがなの手紙を理解して、返事を書いてくれたのです。喜んで受け取ってあげましょう。そして、お子さんが飽きるまでお手紙交換してあげてください(我が家は1日で最高10通くらい交換したことがあったかな)。
間違いを指摘しない
ひらがなが少しずつ書けるようになったら、だんだんと間違いが気になり始めます。
娘はしょっぱなから左右を反転させた鏡文字になることが大変多かったです。今だに、集中しないで字を書くと「ふ」が鏡文字になることがあります。
鏡文字は発達の過程で見られ、小学校に入学して学習が進むうちに直る場合がほとんどだと言われています。すぐに直したい気持ちはわかりますが、躍起になって細かく指摘し過ぎないでください。「自分はできない人間なんだ」と認識して自信をなくしたり、ひらがなに対する嫌悪感を与えてしまう方が何十倍も害です。
まずは、お子さんが思うようにのびのび文字を書かせてあげましょう。
娘は幼稚園のとき、アルファベットも鏡文字になっていましたが、現地幼稚園のコーディネーターの先生に、「この年齢は文字に興味を持たせることが大切なので、指摘したり、修正したりしないで見守ってあげて」と口を酸っぱくして言われました。
まとめ
低予算で、未就学児にひらがなを教える方法をご紹介いたしました。
最低限の絵本、雑誌、お風呂用ひらがな表と無料学習プリントを駆使すれば、5000円以下の投資でひらがなを教えることができます。娘はこの方法で年中の終わり頃にはひらがなを完璧に読め、鏡文字ではありましたが、書けるようになりました。
日本語環境が周りになくても、十分な予算が取れなくても、ひらがなを習得させることは可能です!バイリンガル育児頑張りましょう!