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インターナショナルスクール3つの後悔(デメリット)

バイリンガルキッズ

娘は、プレスクールの頃からイタリアの地方都市にあるインターナショナルスクールに通っています。国際バカロレアに沿ったプログラムを採用していますが、認定校ではありません。

先生は英語のネイティブである一方、生徒の9割がイタリア人と言う環境です。

インターナショナルスクールと聞いてみなさんはどのような印象をお持ちですか?

魅力的な部分もあれば、恐怖を感じる部分もある。それが私の本音です。

今回は、実際に娘を通わせている親の視点から、困ったことや後悔したことについて徹底的に解説したいと思います。

インターナショナルスクールに通わせようか迷っているという方、インターナショナルスクールのデメリットを知りたい方はぜひ参考にしてください。

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インターナショナルスクールに通う3つのデメリット

それでは早速デメリットについて考えてみたいと思います。ここでは「インターなのに日本人が多すぎてがっかりした」と言った、入学前に確認できることは省略します。

① とにかく学費が高い

学費が高いと言うことは入学前から分かっていることではありますが、毎月、毎年の出費は高額なので、覚悟と賢いファイナンシャルプランが必要です。

国際的な認定を受けているインターナショナルスクールともなれば、年間の学費は200万円〜300万円もします。それに加え、教材費やイベント参加費などが重なります。

我が家も秋から国際バカロレア認定校へ編入させる予定ですが、年間の学費は200万円、プラス入学金30万円。コロナ禍で収入が減ったこともあり(自営業です)、家計に余裕がなくなること覚悟です。

高校まで行かせるとざっと計算で2000万円近くかかります。家一軒買える…。

それでも、国際バカロレアプログラムに魅力を感じますし、娘に合っていると思うので、少し無理をしてでも通わせる価値はあると思っています。

また、インターナショナルスクールはお金持ちばかりという先入観がありますが、実際には色々な方がいます。金額が金額なので裕福な方は確かに多いですが、赴任で日本に来ている方は学費は会社持ちなので、家庭自体は普通の方が多いですし、共働きでうまく家計をやりくりしている家族も一定数いることは事実です。

とは言え、当然交友関係次第ではお金がかかることもあります。他人は他人、自分は自分と割り切れない性分でなければ疲弊してしまうかもしれません。

国際的な認定を受けていないインターナショナルスクールの場合、学費が安い傾向にあります。
現在娘が通う学校は認定を受けていないので、小学校の学費は年間75万円です。でもその分、プログラム内容や教員数、施設規模などが劣るのは致し方ないと言えます。

② 英語が母語でない子は、母語が中途半端に?!

これが私が一番恐怖を感じる部分です。

インターナショナルスクールに通っている間は、子供たちは原則英語しか話しません

例外的に、現地の人の割合が多ければ休み時間など子どもたちの間では現地語を話すかもしれませんが、アカデミックな内容は英語でインプットされるので、母語が英語でなければ、学校で習った用語は英語でしか表現することができません。

英語がネイティブならそれでいいのですが、英語が第二言語、第三言語の子どもにとって、100%気持ちを表現できる言語が英語であることは少ないと思います。

その場合、何が起きるでしょうか?

英語も日本語も中途半端。ダブル・リミテッドになります。😭

こうなったらインターナショナルスクールに入れたことを後悔するどころか、子どもの人生を狂わせる大失敗にもなりかねません。

自分の思いを100%表現する言語を持ち合わせないことは、言葉操ることのできる人間として最大の損失です。

なんとしてでもダブル・リミテッドを回避するため、英語が母語でない家庭は、学校外で母語のフォローアップが必須です。

私も、娘は今のところ3つの言語をスムーズに話していますが、いつダブル・リミテッドになってもおかしくないと思っています。

基本授業が英語なので、圧倒的に読み書きは英語が得意ですし、でもやっぱり話すのは現地語であるイタリア語を好みます。日本語は問題なく使いこなしますが、難しい言葉は英語やイタリア語がミックスになってしまいます。読み書きに至っては漢字が追いついていないので年齢相応とは言い難いです。

秋からは生活の拠点が日本になります。そうなると今の言語バランスも崩れてしまうでしょう。3つの言語をバランスよく習得するには継続的にそれらの言語を使う工夫をしなければなりません。

③ 限定的な環境のため、籠の鳥になる

公立の学校はさまざまな家庭環境の人が集まってくるので、現実社会の縮小版のような環境です。それに対し、インターナショナルスクールは閉じられた特殊な環境です。

これは私立の学校全般に言えることかもしれませんが、選別されたグループの中で生活することになるからです。

英語では「Living in a bubble」と表現されますが、インターナショナルスクールには似たような考えを持っている人が集まっており、ある意味、現実と乖離した状態と言えるでしょう。

まさに、鳥カゴ状態です。

地元の活動に参加するなどして、外の世界と繋がりを持つことも必要だと感じています。

インターナショナルスクールに通わせる意義

それでもインターナショナルに通わせたいか?

インターナショナルスクールに通わせると決めたなら、親である私たちは覚悟して、前向きにデメリットと向き合う必要があります。

それでもインターナショナルスクールに通わせたいか?

個人的にはインターナショナルスクールが答えではないと思っています。

学校の理念に共感できるか?
学校のプログラムが子どもに合っているか?

この二点を納得できる学校が、あなたの理想の学校ではないでしょうか?

インターナショナルスクールだと言うだけで通わせると必ず失敗します。

学校がどのような人材を育成したいと思っているか。そのためにどのようなプログラムを採用しているかをまず納得いくまで調べるのが先決です。

英語を身につけたいのが理由ならやめた方がいい

インターナショナルスクールは、英語学ぶ学校であって、英語学ぶ学校ではありません。

単に、子どもをバイリンガルにしたいと言うだけなら、高い学費を払ってインターナショナルスクールに行かせなくても、英語教室に通ったり、長期休みなどを利用して英語留学したりした方がよっぽど経済的で効果的です。

インターナショナルスクールでは現地語は学べません。そして、課題は全て英語なので親が英語に精通していないと助けてあげることもできません。

現在娘が通っているイタリアのインターナショナルスクールで、実際にイタリア語も英語も中途半端になり、激怒して学校を辞めていった家族、インターナショナルスクールの理念に共感できず辞めていった家族を何組も知っています。

時間とお金を無駄にした家族。それはひとえに英語ができるという側面しか重視せず、学校のプログラムや理念を確認せずに入学させたからです。

「英語が話せるようになるから」という安易な気持ちで決して入学させるべきではありません。

まとめ

本音でデメリットをあげてみました。

少し厳しい意見を述べてしまいましたが、子どもが長い時間を過ごす学校選びは非常に大切だと思うのです。

私は、国際バカロレアプログラムに教育的な魅力を感じていますが、それでもやはり上記に挙げたようなデメリットはあります。

なるべく工夫してギャップを補うように努めてはいますが、壁にぶち当たるときもあります。日本語を勉強したくない娘に雷を落としてしまうことも日常茶飯事…。逆効果だってわかっているのに。そんな時は子育ての自己啓発本を開いて喝をもらってます。

私が最近読んだ『自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方』は声かけに関する書籍ですが、レッジョ・エミリア教育についても触れています。レッジョ・エミリア教育はイタリアのある地域で行われている教育メソッドです。前衛的で興味深いのでいつかブログでも紹介できればなと思います。(娘の小学校で一時期レッジョ・エミリア・スタイルを導入していたため、保護者会でセミナーを受けました。)