教育移住を考えるご家庭に人気の「グリーンスクール」。でも、実際に通わせるとなると、やっぱり気になるのは学費ですよね。
この記事では、2025年度版のバリ校・ニュージーランド校・南アフリカ校の授業料を円換算で徹底比較してみました!
グリーンスクールに通わせたくなった理由
娘を本気でバリ島のグリーンスクールに通わせようと思っていた時期がありました。
学校見学のために実際にバリ島を訪れたり、併設されている「グリーンキャンプ」に親子で参加したり。現地の空気や学校の雰囲気にふれて、「ここで育つ子どもたちは、きっと面白い大人になるだろうな」と思わせてくれるような場所でした。
グリーンスクールは、サステナブルな価値観と、実践的な学びを軸にした教育スタイルで、まさに“未来型の学び場”。これからの時代に必要なのは、枠にとらわれない柔軟な発想力と行動力。そのことを、強く実感しました。
ただ――。最終的には、通わせるという決断には至りませんでした。
ちょうどその頃、コロナによって世界が止まり、国をまたいで移動することの意味が根本から問い直されるようになりました。出国したら戻れない、渡航ルールが突然変わる、制度が不安定になる。そんな「自分の意思ではどうにもできない壁」が、現実に立ちはだかっていたのです。
国際情勢も大きく変化していく中で、私たちは「そこまでして海外に住みたいのか?」と自問するようになりました。もし何かが起きたとき、家族を守る力が自分にあるのか。そう考えたとき、私たちはそのリスクを受け入れる覚悟が足りなかったのかもしれません。
グリーンスクールは現在どこにある?
以下の3つのキャンパスがあります(2025年7月時点):
- 🌴 バリ校(インドネシア・バリ島)
- 🐑 ニュージーランド校(南島・タラナキ地方)
- 🦁 南アフリカ校(ステレンボッシュ)
メキシコのトゥルム校についてのその後
以前は、メキシコのトゥルム市に新しいグリーンスクールが開校する予定だと発表されていました。
私も個人的にとても楽しみにしていたのですが、残念ながらこのプロジェクトは中止となりました。
現地の開発会社(Zamá Desarrollos)は、「地域には1つの学校だけでなく、もっと多様な教育・文化・自然体験が必要」と判断し、グリーンスクール単独での設立を見送る決断をしたそうです。
そのため、2025年現在、グリーンスクール公式ネットワークにはトゥルム校は存在していません。
グリーンスクールの学費を比較
バリ校(Green School Bali)の学費
初期費用
項目 | 費用 |
出願料 | 約48,000円(4,000,000ルピア) |
登録料 | 約432,000円(36,000,000ルピア) |
デポジット(払い戻し有) | 約271,000円(30,000,000 ルピア) |
合計 | 約751,000円 |
* 費用は2022年5月6日のレートで換算
年間授業料(2025年度)
次に、学費です。日本のインターナショナルスクールの学費と同じくらいでしょうか。
学年 | 年間学費(一括払いの場合) |
Gecko & Starling | 約1,570,000円(170,454,706 ルピア) |
Kindergarten | 約1,820,000円(201,457,563ルピア) |
Primary 1–3 | 約2,100,000円(231,877,586ルピア) |
Primary 4–5 | 約2,150,000円(237,118,301ルピア) |
Middle School | 約2,440,000円(269,933,500ルピア) |
High School 9–10 | 約2,600,000円(287,231,902ルピア) |
High School 11–12 | 約2,800,000円(310,563,685ルピア) |
* 費用は2025年7月26日のレートで換算
奨学金制度について
グリーンスクール・バリ校では、地元バリ在住のインドネシア人向けに奨学金制度があります。2025年現在、約28名が奨学生として学んでおり、25名が既に卒業しています。これらの奨学金は、毎年全保護者が支払う「Local Scholar Annual Levy」 によって支えられています。寄付は義務なので、こちらも費用としてかかります。
Local Scholar Annual Levy 奨学金寄付 | 約77,000円(8,500,000ルピア) |
Membership to Parent Programs 保護者会費 | 約20,800円(2,300,000ルピア) |
* 費用は2025年7月26日のレートで換算
教材費は別途かかります。
兄弟で入学させる場合は、兄弟割引などがあります。詳細は公式ホームページをご覧ください。
バリ校・ニュージーランド校・南アフリカ校の学費比較

Photo: Green School International (New Zealand)
学年 | バリ校 | ニュージーランド校 | 南アフリカ校 |
Gecko & Starling | 約1,570,000円 | 約3,580,000円 | 約550,000円 |
Kindergarten | 約1,820,000円 | 約3,580,000円 | 約600,000円 |
Primary 1–3 | 約2,100,000円 | 約3,580,000円 | 約877,000円 |
Primary 4–5 | 約2,150,000円 | 約3,580,000円 | 約968,000円 |
Middle School | 約2,440,000円 | 約4,240,000円 | 約1,220,000円 |
High School 9–10 | 約2,600,000円 | 約4,660,000円 | 約1,260,000円 |
High School 11–12 | 約2,800,000円 | 約4,660,000円 | 約1,290,000円 |
* 費用は2025年7月26日のレートで換算
* ニュージーランド校はニュージーランド人とオーストラリア人は別料金設定です。上記金額は外国人料金です。ニュージーランド人の場合は、上記金額の半額程度です。
* 学年区分はニュージーランド校も南アフリカ校もバリ校とは違いますが、比較のため便宜上同じ区分として記載しています。詳しくは各ホームページでご確認ください。
グリーンスクールを体験できるプログラム
グリーンキャンプ
グリーンキャンプは、自然体験型の短期キャンプで、4~18歳向けから家族参加型まで幅広く開催されています。Green School Bali の隣接地で行われるプログラムで、学校の教育哲学に基づいた体験が詰まった内容です。
- 自然とのびのび関わるアクティビティ:バンブークラフト、ライステラスでの竹いかだ作り、川遊び、田んぼや森での冒険などがあり、感覚を使った学びが中心です。
- 文化体験やエコ教育も:バリの伝統舞踊や寺院見学、オーガニック農園での菜園体験、コンポストや自然色素づくりなどを通じて、持続可能性や循環の仕組みを実感できます。
- プログラム構成:半日〜数日〜週単位のコースがあり、すべての参加者にスナック・ランチや材料が提供されます。英語圏/多国籍スタッフによるガイドでインタラクティブな学びを進めます。
また、高校生向けにはリーダーシップトレーニングキャンプなども開催されていますよ。
私たちはファミリーキャンプに参加しましたが、子どもが自ら自然に触れて、主体的に考える姿を見るのは本当に素晴らしい体験でした。
まとめ
グリーンスクール(バリ/ニュージーランド/南アフリカ校)の2025年最新学費を整理した記事をご紹介しました。
- 各校とも物価上昇の影響で一律に学費が値上がりしています。これは地域や通貨を問わず共通の傾向です。
- さらに、円安も影響して、日本円での支払額は以前よりも負担感が増しているかもしれません。
とはいえ、自然豊かな環境の中で「主体的に学ぶ」「持続可能性を学ぶ」「世界を見据えた経験を得る」という価値を考えると、確かに金額に見合うだけの投資だと私は感じています。
また、グリーンキャンプのような体験型の短期プログラムは、「いきなり入学は…」という方にとって、教育スタイルを納得して選ぶための良い入り口です。
これからも新しい分校の誕生や教育プログラムの進化に注目しつつ、最新情報を追っていきたいと思います。