子供を連れて海外から日本に移住する際に最も悩んだ学校選び。
「グローバルな視点」「主体性」「クリティカルシンキング」「新しいことを生み出す能力」
そんなことを娘には身につけてほしいと願っています。
そして悩んだ末、国際バカロレア認定を受けたインターナショナルスクールが理想に近いと考え、そちらに編入させることにしました。
海外の小学校から日本のインターナショナルスクールに編集した娘の体験談を、試験内容や当日の服装などを含め詳しく記録しておこうと思います。
これからインターを受験したい、編入したいと思っている方の参考になれば幸いです。
インターナショナルスクールを受験するときの心得
インターナショナルスクール受験の流れ
まずは、「生徒を募集しているか」「申し込みの締め切りはいつまでか」を学校のHPなどで確認しましょう。インターナショナルスクールは8月末から9月上旬に新学年が始まります。
編入の場合は、定員に空きがあるかを学校に確認しましょう。インターナショナルスクールは少人数制のため、定員以上は募集しないのが通常です。
空きがあり、出願資格を満たしていることが分かれば、晴れて出願することができます。詳しくは入試担当から指示があると思いますが、娘が編入試験を受けたときには第一書類審査のため下記の書類が必要でした。
- 願書(オンラインで入手)
- これまでの成績表
- 過去の共通テストの結果(娘は受けたことがないので未提出)
- 学校からの推薦状2通
- パスポートコピー(写真のページ)
書類審査が通れば、学科試験と面接へと進みます。学科試験の内容はリーディングやライティング、算数など学校により異なります。
幼稚園や低学年の場合、面接は保護者同伴が多いと思います。また、スクールの中には、入試をせず書類審査だけのところもあります。遠方から申し込む場合は、ほとんどの場合、オンライン試験や面談の便宜をはかってくれます。
「試験は形式的なもの」と聞いたけど…違った
まずはこちらをご覧ください。
下記が娘が受けた関西の某インターナショナルスクールIB認定校の入試の時間割です。
30分 親子面接
(ランチ休憩)
45分 非言語テスト(IQテストのようなもの)
(休憩なし。トイレや水を飲むのはOK)
120分 算数・言語(英語)テスト
ご覧の通り、3時間を超える試験内容です。。。大学入試ですか??
このスケジュールを見た時、私はドン引きしました。
娘9歳。イタリアの学校はゆる〜いのでまともな試験なんて受けたことありません。
焦った私は、イタリアで通っている学校の校長先生に対策を相談しましたが、「インターの入試なんて形式的なものだよー!9歳の子供にまさか3時間もテストさせるわけないと思うよ。」と呑気な回答。
確かに今通ってる学校は一応インターナショナルスクールですが、IBスクールでもないし、常に定員割れしているから、書類と面談だけで多少英語かイタリア話がせたら受かっちゃう(ほぼ中国語しか話せない子もいるし…)。うーん。本当かな…。
不安的中。当日の試験は形式的なんてものではなく、スケジュール通りの本格的な入試でした。実績のあるIB認定のインターナショナルスクールはきちんと生徒を選別するのだと思い知らされました。
のんびりしたイタリアの生活に慣れてしまって、子どもの学力を競うという世界の常識をすっかり忘れていました。
面接と試験の内容
面接は親子で一緒に入ります。両親は二人とも参加した方がいいと思いますが、私は主人が来れなかったので一人で挑みました。
私の場合、面接官は、学長、小学校の部の校長、受験担当の先生の3人で全て外国人でした。
質問されたのはほとんど娘で、私は「今の学校が好きか」と「娘の性格で弱点と思うこと」の2つを聞かれただけでした。
娘は趣味や友達について、どんな本が好きかなど聞かれていました。当然ですが、終始やりとりは英語です。
学科試験中、保護者は別室待機です。
娘曰く、ダブレットで選択形式の試験だったそうです。
算数は習ってない範囲も出題されました(イタリアの学校はコロナでだいぶ遅れてる印象あるのでそのせいかも)。娘は英語のリーディングとライティングが得意なので、そこでかなり挽回できたみたいです。
結果は合格!準備をしていなかったにもかかわらず、堂々と落ち着いて取り組むことができたのが功を奏したようです。
娘の勝負姿を今まで見たことがなかったのですが、なかなか本番に強くて驚きました。新しいことに挑戦すると発見があっていいですね。
インター受験素朴な疑問Q&A
Q. インターナショナルスクールへ編入するのに英語力は必要か?
A. インターナショナルスクールへ編入する場合、年齢が低ければ英語力はあまり問われず、人物重視みたいです。学年が上がるにつれ、英語が十分でないと授業についていけなくなるので、英語力は必要です。
英語が得意でない生徒のためにESL(English as a Second Language)など英語補習クラスを設けているところもあります。
また、娘が今通っているイタリアのインターのように、英語とイタリア語の能力が十分でない場合、年齢より下の学年に入れられることもあります(語学力が上がれば戻れます)。英語が十分でない場合は学校とのすり合わせが大切です。
Q. 帰国子女でない日本人はインターナショナルスクールに入学できるか?
A. 学校にもよりますが、語学力と適性があると判断されれば入れる可能性が高いです。
ただ、国際性を重んじるインターナショナルスクールでは自国の生徒の割合を制限しているところもあります。学校に問い合わせてみましょう。
Q. 試験はどんな服装で行くのが望ましい?
A. 学校の校風によると思います。
カトリックや制服のある学校の場合は、やはりきちんとした身だしなみで行くのが賢明です。
娘が受験した学校は、制服もなく自由な校風なので、はっきり言って初対面の人に対して失礼な服装でなければ、格好で合否を左右されることはないと思います。
心配性の私は、娘のためにわざわざ歳の近い姪にファミリアのワンピースを借りて、タイツに革靴を履かせていきましたが(娘は正統派な洋服を持っていないので)、清楚すぎで少し場違いな感じがしました。
面接の先生方は、子どもとじっくり向き合うことを重視する印象だったので、もう少し娘の個性に合った格好の方が学校側も人物判断しやすかったかなと思ったりもしました。
ちなみに、私はスーツのパンツにニットを合わせて、オフィスカジュアルな感じで行きました。差し障りのないシンプルな格好です。
まとめ
人気の高いインターナショナルスクールほど、選考の難易度は高くなります。
学校側としても、入学してから「こんなはずではなかった」という意見の食い違いを避けるため、学校の理念に賛同する家族を望んでいます。
最近ではたくさんのインターナショナルスクールがあるので、自分の子どもに合った学校を慎重に選びたいものです。
入学してみるまではなかなか実態は掴めないものですが、『子どもをインターナショナルスクールに入れたいと思ったときに読む本』は参考になりますよ。
子どもをインターに通わせた著者による実体験に基づいた情報を得ることができます。まずこの本を読んでおけば、未知の世界であるインターに通わせる心構えができます。