娘は、プレスクールの頃からイタリアの地方都市にあるインターナショナルスクールに通っています。国際バカロレアに沿ったプログラムを採用していますが、認定校ではありません。
先生は英語のネイティブである一方、生徒の9割がイタリア人と言う環境です。
インターナショナルスクールと聞いてみなさんはどのような印象をお持ちですか?
魅力的な部分もあれば、恐怖を感じる部分もある。それが私の本音です。
この記事では、インターナショナルスクールに通う魅力、メリットに絞って、実際に娘を通わせている親の視点から、徹底的に解説したいと思います。
インターナショナルスクールに通わせようか迷っているという方、インターナショナルスクールのメリットを知りたい方はぜひ参考にしてください。
インターナショナルスクールとバイリンガルスクールとの違い
インターナショナルスクールとは?
インターナショナルスクールとバイリンガルスクール。どちらもよく耳にしますが、実はこの二つは似て非なるものです。
インターナショナルスクールは、共通語が英語で、授業は全て英語で行われます。元々は外国籍の児童のための教育施設として発展した歴史から、在校生には外国人も多いです。
カリキュラムに現地語の授業もありますが、地域コミュニティとの関わりを深めることが第一目的であり、現地語の授業の成績はあまり重視されない傾向にあるようです。
ただ、イタリアのように、一条校に通っていない子供(ホームスクーリング含む)は、義務教育相応の学力をタリア語で習得しているか年に一度の試験で確認することが法律で決められている場合もあります。そのような条件のインターナショナルスクールに通っている場合は、現地語の授業の占める比重が高くなり、習得度合いも重視されます。
バイリンガルスクールとは?
バイリンガルスクールといえば、カナダの「イマージョン方式」が有名です。
バイリンガルスクールは、学校教育の中で二つの言語を学習言語として使用することにより、2言語に精通した子供を育成することが目的です。
インターナショナルスクールとの大きな違いは、インターナショナルスクールでは英語が校内の基本言語で、その他の言葉を学ぶ機会は少なく、バイリンガルスクールは両方の言語をバランスよく学ぶところです。
インターナショナルスクールに通う5つのメリット
① 高い英語力を習得できる
校内の共通語は英語です。ほとんどの授業が英語で行われるため、高い英語力の習得が期待できます。
入学時に英語があまり得意でなくても、毎日英語のシャワーを浴びることになるので、次第にネイティブと対等に話ができる英語力が身に付きます。
これは娘が通う生徒の9割がイタリア人のインターナショナルスクールでも子供たちは英語を話しますので、断言できます。(ただし、発音はイタリア語訛りです。)
② 多角的に物ごとを考る力、国際感覚が身に付く
インターナショナルスクールは、在校生や教員の国籍が多岐に渡ります。そのため、自然とさまざまな国の文化や価値観を学ぶことができ、国際性や広い視野が身に付きます。
全体像や本質を見抜くために必要な広い視点、多角的な視点は、これからの時代を生きる子供たちにとって重要なスキルです。
③ 世界の名門大学への進学に有利
国際的に認められたインターナショナルスクールを卒業すると、世界の大学への進学が有利になります。
例えば、WASC、CIS、ACSIの評価を受けているインターナショナルスクールを卒業すると日本やアメリカはじめ、世界の主要な大学に必要な入学資格とみなされています。
また、国際バカロレア、アビトゥア、(フランス)バカロレア、GCE Aレベル保有者も世界の大学への入学資格が認められています。
日本ではよく「インターナショナルスクールを卒業すると日本の大学に進学できない」と心配する人がいますが、そんなことはありません。国際的な評価を受けている学校を選べば、海外の大学だけでなく、日本の大学にも進学が可能です。
中でも、探究型学習を採用する「国際バカロレア・ディプロマプログラム」で良い成績を収めると、オックスフォード大学やケンブリッジ大学など世界の一流大学へ進学することが夢ではなくなります。
「アメリカ上位25大学におけるIB修了生の合格率と単位認定規則」と言う興味深いデータを見てみましょう。
このデータによると、国際バカロレア・ディプロマプログラムの修了者が、アメリカのアイビー・リーグに合格する確率は、その他の高校の卒業者より18%も高くなっています。
また、一流大学に範囲を広げるとその差は歴然で、22%も多く合格していると言うことです。
④ 少人数制で生徒1人1人に目が届く
インターナショナルスクールは、一クラス20人以下の少人数制を導入しているところがほとんです。
イタリアでも何校かインターナショナルスクールを訪問しましたが、どこもクラスは20人以下でした。
少人数なので、先生の目がいきとどいており、個性を尊重しながら、伸び伸びと生徒主体の授業を行うことができるのが強みです。
⑤ 世界中に友達ができる
インターナショナルスクールは、いろいろなバックグラウンドを持つ子供たちが集まるため、交友関係が国際色豊かです。
世界を股にかける家族が多く、入れ替わりが激しいのも事実。
仲良くなった友達との別れは寂しいものの、世界中にネットワークを築くことができます。
まとめ
インターナショナルスクールは、国際的な環境で学ぶことができるのが魅力です。
また、国際的に認定された学校を修了すれば、日本だけでなく、世界の大学への進学することができます。
世界の大学入試で高評価されている国際バカロレアについて詳しく知りたい方は、『世界で生きるチカラ—国際バカロレアが子どもたちを強くする』と言う本が分かりやすくておすすめです。
最近では日本の公立の中高校でも国際バカロレアプログラムを取り入れているところ増えていますね。日本も教育方針、評価方針などが変わりつつあるのかなと感じています。