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【泣】ネイティブの先生でも発音は上手くならない

バイリンガルキッズ

せっかくバイリンガルやトリリンガルに育てるなら、発音もネイティブであって欲しいと思うのが、親の欲。

私自身、第二言語、第三言語である英語やイタリア語はネイティブのような発音とはいかないので、キレイな発音で流暢に話せる人は羨ましいです。

外国語をネイティブの先生に教えてもらう利点は、キレイな発音を学べることだと思います。

以前にも少し触れましたが、年齢が低い方が、聴く力が高く、言語を習得しやすいと言われています。

現在7歳の娘は、幼稚園の頃からネイティブの先生に英語を教えてもらっています。だから、ネイティブ並みの発音が身につくんだろうと期待してました。

が、

めっちゃイタリア語訛りやん。。。

なんで?

今回は、必ずしも「ネイティブの先生=キレイな発音を習得」ではない理由を解説します!

小さい時から外国語を習っているのにも関わらず、ネイティブの発音が身に付かずに不思議に思っている方の参考になれば幸いです。

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「幼児英語教育でネイティブ並みの発音が身につく」は本当か?

言語習得の臨界期

これまで多くの研究で、乳幼児の間に、脳は「聞く音と聞かない音」を区別するようになると言われています。そのため、言語の臨界期と呼ばれる7歳ごろまでに、外国語を始めるとスムーズに習得できると言う説が有力です。

つまり、臨界期までに、ネイティブの音声を何度も繰り返し聞き、真似ていると、ネイティブ並みの語学力や発音を身に付けることができると言うことです。

確かに、成功例はたくさんありますよね。某社の英語システムを絶賛するママたちも多いし、英語圏に住んでいなくても、幼い頃から質の高い英語に触れることで、ネイティブのように話せるバイリンガルに育てることは可能であると察します。

だた、その第二言語の学習環境が先生と生徒の比率が一対一でなく、一対複数である幼稚園や小学校なら?

イタリア人に囲まれて英語を学ぶ娘の例

7歳の娘は、第3言語に当たる英語の習得はほぼ学校です。

田舎のインターナショナルスクールなので、外国人はほとんどおらず、生徒の9割以上はイタリア人です。娘のクラスに限っていうと、ハーフの子は多いですが、イタリア語が話せない子は一人もいません

一日の授業の7割程度はネイティブの先生によって英語で行われます。先生たちはネイティブですが、イタリア在住歴が長いのでみんなイタリア語が話せます(←ここ重要)。

つまり、イタリア語の分かるネイティブの先生が、イタリア人に英語で授業を行うスタイルです。だから、英語が出てこなくて、イタリア語で答えちゃってもOKなんですよね。授業中の話し合いだって、休み時間だって、子供たちの間では当然母語であるイタリア語が有力です。

そんな環境の子供たちですが、英語力はと言うと、毎日英語で勉強しているだけあり、リスニングや読解などは年相応の英語力があります。

ただし、発音を除いては…。

発音だけはあの独特のイタリア語訛りがあるんですよね。。。もちろん、イタリア人にありがちな「Three」を「tree(ツリー)」と発音するようなレベルじゃありませんが、ゴッドファーザーみたいな。あんな感じです。どんなに英語が流暢でもイタリア人って分っちゃうみたいな。笑。

幼い頃から綺麗な英語に触れていたら、てっきり発音も身につくと思っていた私。実際は全然違いました。

発音を習得したいなら環境が大事!

ネイティブの先生だけでは足りない理由

子供は、周りの人が話しているのを聞き、音を真似て、言語を習得します。特に、言葉のやり取りの中での学びが重要で、子供同士のやりとりが第二言語の習得に与える影響は極めて大きいとも言われています。

英語圏へ引っ越した非英語圏の子が、現地校へ通いだすときれいな英語を話せるようになると言う例はそのためです。

また、言語を使う環境も発話の確実性に影響を与えると言われ、例えば、二つの言語を混ぜて話す環境にいれば(まさに、娘!)、発音も母語の方に引っ張られがちだそうです。(多言語環境での子供の交流に関する論文が興味深かったので、もしよろしければご覧ください。)

つまり、子供同士の影響が強いため、母語の癖のついた強いアクセントの英語がグループの標準になってしまうと、例え、先生がネイティブであっても、子供たちの間での会話はどうしても訛ってしまうのです。

英会話スクールであれば、発音もみっちり習うのでしょうが、インターナショナルスクールは、英語学ぶ学校であり、英語学ぶ場所ではありません。だから、フォニックスの授業はあっても、一字一句ネイティブの発音を強制されるわけではありません。娘の学校の場合などは、先生もヨーロッパやアメリカ、オセアニアなど各地から来ており、学校で使われている英語の発音もバラバラ。アクセントはさほど重視されていません。

小さい頃から第二言語を学ぶ利点は、娘の学校を見ていても、聞き取ることのできる英語耳ができることであって、発音はまた別の次元の問題だと言うことが分かります。

グループに同化しようとする心理も汲み取る

もう一つ大切なことは、「帰属意識」です。子供は一般的にグループの中で一人だけ違っているのを好まず、グループの中で同化しようとします。

発達心理学でも、子供はある一定に年齢になると、自分がどこの集団に属するかと言う仲間意識を持つと言われています。

実際、娘の学校に英語ネイティブの子が転校してきて、イタリア語ができるようになると、イタリア語訛りの英語になる子がいます。家では訛りなく話すと言うので、グループに溶け込もうとする心理的な反応だと言えます。

そう言う心理的な面もあり、発音は数の多い方の癖に引っ張られてしまうのかもしれません。

まとめ

英語圏に住んでいなくても、幼児英語教育できれいな英語を身に付けることは可能です。ただし、それは意識的な努力をした場合です。

ネイティブの先生と毎日英語を使っても、周りのお友達のほとんどに訛りがあれば、その訛りに引っ張られてしまう可能性は高いです。そのため、インターナショナルスクールに通わせても、どのくらいの割合でネイティブの生徒がいるかで、発音は変わってくるのではないかと思います。

発音がどうであれ、言葉はきちんと話せることが一番大切なので、こだわるつもりはありませんが、娘のイタリア語訛りの英語の謎がようやく解けました。幼い頃に第二言語を始めた方がいい理由は、発音ではなくて、その言語を聞き取ることのできるを作ることだと改めて納得しました。

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