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脳を育む読み聞かせ

読み聞かせ

「ワイワイワー!」

お気に入りの本を抱えて叫んでいた1歳半の娘。「ワイワイワー」は娘語で「本を読んで」と言う意味なのですが、この頃、娘は本を読む楽しさに目覚め、同じ本を1日10回以上読まされるなんてことはざらにありました。

バイリンガルと読み聞かせ?』と思われる方もいるかも知れませんが(私がそうでした)、言語習得と読み聞かせは深〜く深〜く繋がっています。

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なぜ子どもの頃に読み聞かせると良いのか?

ピンナポ
ピンナポ

読み聞かせって、何がどんなにいいの?会話だけじゃ足りないの?

私たちの脳の80%は3歳までに完成すると言われています。

その間に受けた刺激がその後の人生に大きく影響を与えるのです。ある研究では、アメリカの低所得層の家庭は言語環境が乏しく、3歳になるまでに話しかけられる単語の数が、中産階級の子どもより3000万語も少ないという結果があります(Hart & Risley, 1995)。また、就学前に週4回読み聞かせをした子どもとそうでない子どもは、小学校に上がるときには読解力に一年の差が出ると言う調査結果もあります。

読み聞かせは、『集中して聞くこと』『考えること』『想像すること』『予測する力』を育てることができます。

中でも『予測する力』は文字に隠れた意味を捉え、内容を理解する上でとても大切です。モノリンガルであれ、 バイリンガルであれ、読み聞かせは言葉を習得する上で、理解力を身につけ、日常会話ではあまり触ることのない語彙や複雑な文法を学ぶことができる最高のツールなのです。

繰り返し読むともっといい

イギリス・サセックス大学の研究で、同じ本を繰り返し読んだ子供の方が毎回異なる本を同じ量だけ読んだ子供より速く新しいことを学ぶと言う結果があります。

子どもは繰り返すことで新しいことを自分の知識として定着させていくのです。

子どもが望まないのに、同じ本を何度も読む必要はありませんが、繰り返し読んでと持ってくる本は、気長に付き合ってあげるといいですね。大人はうんざりしますが、子どもの豊かな成長に直結すると思えば、さほど苦にならないのではないでしょうか。また、繰り返し本を読んでもらいたい子どもの気持ちを満たしてあげると、自己肯定感を高めてあげることにもなり、いいことずくめですね。

読み聞かせにマニュアルは存在するか?

あみちゃん
あみちゃん

読み聞かせうまくできるかな。読み聞かせの資格とかもあるよね。

私の母は私が子供の頃、忙しい中読み聞かせをしようと努力してくれていました。でも、絵本を読みながらよく居眠りしていたので、私は子供心に絵本は寝るために読むものだと思っていました。笑。

私自身読み聞かせの恩恵をあまり受けずに育ったので、いざ自分が読む側になったとき、どうしたらいいのか戸惑いました。

ネットで『読み聞かせ マニュアル』なんて検索すると、「誇張して読むと絵本そのものの印象が薄まってしまうので、語り手に徹し、絵本の世界を大事に。」とか「絵本の余韻を大切にし、 子供の自由な想像を促すため、感想を聞いてはいけない。」など様々な情報が飛び交っていて、よくわかりません。さらに、最近では読み聞かせに特化した民間の資格もいろいろありますよね。資格を取って最高の読み聞かせをお子さんに与えてあげたいと思われる方もいるでしょう。

これは私見ですが、子供が興味を持てるように楽しく読めばいいと思っています。絵本の読み聞かせは親子のコミュニケーションツールであり、楽しくなければ意味がありませんし、継続できません。

私は、家庭内で読み聞かせる分には、資格は必要ないと思っています。

ベストを追求するあまり細かいマニュアルにとらわれがちになりますが、読み聞かせで何よりも大切なことは、どんな風に読むかより、どれだけ濃厚な時間を子供と過ごすかだと思います。

実は私は、小児科医と図書館員が中心となって立ち上げたイタリアの読み聞かせプログラム「Nati per Leggere(略称:NpL)」の認定読み聞かせボランティアをしていますが、NpLも、家庭での読み聞かせは、「継続できる」「愛情を感じる」「安心できる」「いつでも簡単にできる」を謳っており、読み聞かせボランティアは、お母さんに「私にもできるわ」「家でもやってみよう」と思ってもらえるよう演劇風ではなく、リラックスした姿勢で読まなければなりません。

まとめ

『読むこと』は会話では得られない理解力を習得することができます。

繰り返し読むと、さらにその効果は高まります。

家庭での読み聞かせにマニュアルはありません。親子で楽しく絵本を読むことが子どものためになるのです。

いかがでしたか?ぜひお子さんの大好きな一冊を読んであげてください。

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