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決めては親子の会話 – バイリンガル育児の呪縛から解放されよう!

バイリンガルキッズ

バイリンガル子育てに失敗する最大の理由、それは

バイリンガルに育てるには言葉を「教えなければならない」と信じてやまないことです。

「今日も日本語を教えなければならない」

しなければならない」という感情に縛られ、精神的に追い込まれてしまうのです。

1日のうちに「しなければならないこと」なんて山ほどあるのに、日本語も教えなければならない。考えるだけでも肩の荷が重いですよね。。。

実はバイリンガル育児ってそんなに構える必要はないんですよ。

「教えなければならない」という概念を取り払っしまえば、例えバイリンガル子育てがワンオペでも子どもは日本語を話せるようになります。

では、その極意を解説します。

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バイリンガルは親子の会話から

「教える」から解放されよう

バイリンガル育児をするとき、まず知っておきたいのは、継続的に会話することが言語を発達させる一番の近道であることです。

日本で日本人の両親の元に生まれた子どもは自然と日本語を聞いて育ち、いつの間にか日本語を話すようになっていますよね?習得の早い遅いは多少あっても、日本語が話せないなんてことはまずありません。

子どもをバイリンガルに育てる場合も、見聞きする言葉が二つになるだけで、習得のメカニズムは同じです。

つまり、「教える」ことをしなくても、二つの言語を日常的に使っているだけで習得することができるのです。

とにかくたくさん話す

しゃべって、しゃべって、しゃべりまくる。

それに尽きます。

あなたが今している動作を実況中継する。実況中継の間に質問を挟むともっと効果的です。

例えば一緒にカレーを作っているとします。

「お野菜を切りましょう。お肉も食べやすい大きさにしようね。今何を作ってるんだったかな?」

今していることを話しながら説明すると共に質問を入れると、動作と言葉が紐づいていきます

当然ですが、話せば話すほど、多くの単語を耳にします。聞く単語量が増えると、ボキャブラリーも増えていきます。

赤ちゃんは語学の天才」というTEDトークで有名なパトリシア・クール教授の研究でも、赤ちゃんは直接話しかけられることで言語を習得していくと結論づけています。

辛抱強く話を聞く

子どもの話を聞いてあげることも、話すことと同じくらい大切です。

もちろん、まずはたくさん話しかけてあげることが前提ですが、子どもが話をしようとしたら、辛抱強く言いたいことを最後まで言わせてあげてください。間違っていてもかまいません。

うまく言えないときは、気持ちを汲んであげ、手を差し伸べても構いません。その場合も話終わるまで主導権は子どもです。大人が察して先々子どもの言葉を代弁してしまったら、話す意欲を失ってしまいます。

間違いを正しすぎるのも、意欲喪失につながるので、楽しく会話しているときは間違いを聞き流すことも大切です。

たくさん本を読む(一緒に読む)

絵本を読んでもらった頻度が高い子どもほど語彙が多いと言うのは数多くの研究で実証されています。

毎日5分でも一緒に本を読みましょう。絵本はバイリンガル育児の強い味方です。

文字のない絵本で親子で自由にお話をつくるのも、いつもと少し違ったストーリータイムを過ごせて楽しいですよ。

私のおすすめは、Christian Robinsonの「Another」です。絵がポップでかわいいだけでなく、想像力を掻き立てられる不思議な世界観はいろいろなお話が生まれそうです。

もう少し手の込んだ空想の世界を楽しみたいなら、Aaron Becker作の「Journey」も良いですよ!こちらは日本語版もあります。(とは言っても文字がないので、どの言語でも変わらないのですが日本語版の方がお安いです。)

こんな会話はNG!気をつけよう

絶対にターゲット言語(日本語)以外は使わない

国際結婚をして、バイリンガル子育てをしている方はOPAL一人、一言語)が一番おすすめです。

例えば、ママは日本語と決めたら、子どもとの会話では他の言語は絶対に使いません

と言うのも、ママは外国語(私の場合イタリア語)が分かると悟られると、子どもは賢いものでわざわざ頑張って日本語で話さないでもいいと判断するのです。経験上、4歳くらいまでこれを徹底できれば、その後は臨機横柄に対応しても大丈夫です。

例えあなたが外国語に精通していても、分からない、苦手なふりをして日本語だけ使うようにしてください。子どもが外国語で返事をしてきても、日本語で聞き返したり、わざと困ったふりすると、「ママは外国語が上手じゃないから僕が頑張らなきゃ」と健気に日本語を話してくれるでしょう。

一旦、親子の会話で使う言語が確立すると、ママと話すときは日本語!とインプットされ、ママを見ると自然と日本語が出ます。

私の好きな番組の「はじめてのおつかい」の制作者も4歳ごろまでは撮影しているのを悟られる可能性は低く、例え悟られてもうまく交わせると言っていたので、このくらいの年齢までは騙しが効くのでしょうね。(「はじめてのおつかい」はNetflixで海外からでも視聴できますよ!)

娘も私が他の人とイタリア語で会話をしているのを見ても、他人事のようで、「なぜ私と話すときだけイタリア語分からないの?」と問い詰められたりしたことはありません。幼心に「ママは日本語以外は得意じゃないんだな」と思っていたそうです。

会話をするときはキャッチボールを心がけよう

残念ながら、一方方向な会話では効果は期待できません

一生懸命話しかけても、会話が一方的だと、話せるようにはなりません。

いわゆる、理解できるけど話せないパッシブバイリンガルになります。

私の周りにもパッシブバイリンガルのハーフの子は結構います。

その子たちの親子の会話をよく観察してみると、多くの場面で会話が一方方向でした。

例えば、「あれやってね」「これやってね」と要求だけを伝えるパターンです。子どもはその言語を理解しているので行動はしますが、その行動に対する感想を聞いたり、実況中継してあげたりしないので会話のキャッチボールにはなっていないのです。

東京大学教授の針生悦子先生も『赤ちゃんはことばをどう学ぶのか』で、赤ちゃんは聞いたことのない言葉は覚えないので、子どもと向き合って話しかけることが一番で、話せるようになってきたら、興味をもってその話を質問したりしながら聞いてあげ、話し合うことを楽しむことが大切だと言っています。

まとめ

子どもの言語の発達の決め手は会です。モノリンガルであろうとバイリンガルであろうと理論は同じ。インタラクティブな会話を繰り返すことで、言語を自然と習得していきます。

「教える」のではなく「会話を楽しむ」ことで、子どもはバイリンガルに育ってくれるのです。

肩の力を抜いて、楽しい親子の会話をに花咲かせてください。