海外でバイリンガル子育てを実践されている皆さま、お疲れ様です!
娘が学校に言っている間、帰ってきたら「一緒に漢字をおさらいしようかな」「音読してもらおうかな」など妄想するも、自分が思い描いたように日本語に取り組んだことはこの1年ほとんどありません。泣
宿題に習い事、コロナの規制が緩和されたので放課後にお友達と遊ぶ機会も増えました。
足りない時間の中で日本語をキープすることは本当に大変です。習慣になるようなものがないとなかなか続きません。今回は日本の通信講座体験談その2です。娘の日本語学習の助っ人となるか?使ってみた感想をお伝えしたいと思います。
バイリンガル教育の鉄則「50:50」
それぞれの言語に触れる割合を均等にする
ある研究によると、第2言語に触れる割合が全体の20%を占めると、その子どもは第2言語を習得していくそうです。言い換えれば、1日で起きている時間の5分の1の間第2言語を使う機会があれば話せるようになると言うわけです。(詳しくはPearsonの「Raising a Bilingual Child」が参考になります。)
ただし、二つの言語を均等に習得させようと思うのなら、やはりそれぞれの言語に触れる割合は時間においても、質においても『50:50』であることが鉄則です。完全に均等を確保できなくとも、なるべくそれに近い生活を送ることで子供はどんどんバイリンガルに育ちます。
量より質であることも忘れずに
50:50が鉄則だからといって、テレビの付けっぱなしではもちろん50%を確保したことにはなりません。なんとなく触れているだけでは効果は薄いです。これは大人が語学学習しているときも同じですよね。なんとなく英語のリスニング教材を聴いていても実力には繋がりません。海外へ行き実践した方が習得が早いのと同じです。
インタラクティブに言語を使って初めて身につくものです。
一緒に本を読む。おやつを作る。今日あったことを話す。なんでもいいんです。生きた言語を使う機会を与えてあげるとスポンジのように吸収してくれます。
通信講座に手を借りる
スマイルゼミにお引っ越し
前回我が家の日本語学習で小学館の通信講座を受講した話をしました。
小学校ともなると起きている時間の半分以上を学校で過ごすので「50:50」の鉄則を守ることは物理的に不可能です。限られた時間で日本語を教える必要があります。その一つとして私が選んだのが通信講座でした。
残念にも小学館の通信講座は海外発送がなくなってしまったので、他の教材にお世話になることにしました。ちょうどコロナ禍だったこともあり、教材を海外へ発送するタイプは到着しないリスクが高いと思い、タブレット教材を選びました。
タブレット教材にもいろいろあります。
iPadやパソコンを使うものはネットや他のアプリが使えてしまうので集中できないと思い、専用タブレットを使うものに絞りました。
専用タブレットと言えばスマイルゼミか進研ゼミ。タブレット教材は機材を日本の住所で受け取ることができれば、海外での使用は推奨していませんが、ネット環境があれば普通に使えます。
どちらもいいなと思ったのですが、進研ゼミのタブレット教材はデジタルコンテンツ以外にも付録などがあり登録した日本の住所に送られてきます。イタリアに転送してもらうのも手間ですし、消化できない教材が貯まるのも嫌です。
というわけで、デジタルコンテンツでスッキリまとめられたスマイルゼミを試してみることにしました。顧客度No.1で巷のレビューが良いのも決め手の一つです。
スマイルゼミは日本語スキルアップのサポートになるか?
娘がスマイルゼミを受講し始めて早1年が過ぎました。
スマイルゼミの良いところ:
– 毎日ミッションが用意されていて、勉強する習慣がつきやすい
– 毎日のミッションは負担なくこなせる量(2、30分でできます)
– タッチペンが使いやすい。漢字の書き取りもペンで書いているようで違和感を感じない
– 繰り返し学習が豊富(特に計算問題の繰り返しは役に立ちます)
– 季節のイベントがやる気をそそる
– 一人でも勉強を進められるよう説明が豊富
スマイルゼミの残念なところ:
– 紙に比べて「書く量」が激減(スマイルゼミだけでは漢字は覚えられない)
– 間違っても答えがすぐに見れるので勉強した気になりがち
– 一人で内容をこなせる作りになっているので親の目が届かなくなる(進歩がわかりにく)
– アプリやアバターの着せ替えで遊んでしまう
ちなみに、ミッションをこなすとスターがもらえ30分の制限時間付きでゲームで遊べます。ゲームのために勉強が疎かになるというレビューも見ましたが、うちの娘は興味のあるゲームがないので、ほとんど遊びません。アバターを着替えさせたりするのは好きですが、勉強が疎かになるほどではないので許容しています。
まとめ
今回はスマイルゼミのレビューでした。
日本語に触れる機会を作るという意味では重宝しますし、よくできている教材だと思います。
ただ「日本語をきちんと読めて書ける」ことを重視するなら、タブレット教材だけでは頼りないです。読む量も書く量も少ない。日本の小学校の漢字練習の量ってハンパないですよね。やはりあのくらいしないとダメなのかなと思います。実際に娘は今日本の3年生ですが、漢字は2年生のも怪しいです。
学年が上がれば上がるほど日本の通信講座に日本語のスキルアップを期待することは難しいと悟りました。通信教材はあくまで成績を上げることが目的。バイリンガルキッズは成績ではなくて、語学を上達させたいのですものね。
もっと他にいい方法がないかこれからも模索したいと思います。
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